樋口の高い技術を活かしたステンレス深絞り加工

2023.10.01 工法転換ステンレス　深絞り

樋口製作所のステンレス深絞り加工技術

樋口製作所では、金属加工の中でも一般的に難易度が高い加工方法の一つである、深絞り加工を得意としています。ただ金属を金型で挟んで圧力を加えるという工程ではなく、金型の形状はより複雑になっており、金型の設計と加工技術において、高い精度が求められるためです。

その中でも、硬質でシワが出やすく加工の難しい材質である、ステンレスの深絞り加工を行うことが可能です。

深絞りの技術を活かし、絞るだけでなく、嵌め合いなどの精密さを必要とする加工も実現します。

ステンレス深絞り加工の難しさ

　ステンレスの重要な特性の一つは、耐食性です。ステンレスは錆びにくく、腐食に強いため、湿度や化学物質にさらされる環境でも長寿命で使用できます。また、高強度で耐久性が高い為、高温や低温、高圧力などの過酷な環境にも対応できます。これは、構造部品や耐摩耗部品としての使用に適しています。

上記の特性からも、ステンレスの深絞り加工は大きな需要がある分野です。

しかしながら、一般的な金属よりも硬く、強度も高いため、深絞りの高度な技術が求められます。

ステンレス加工が難しいとされる理由は、以下の２点です。

まず、加工方法によって固くなる材質のため、冷間加工によって強い衝撃を加えられるとその部分だけ硬くなり、切削加工や穴あけ加工といったその後の加工に大きな影響を及ぼします。

次に、溶接加工の難しさが挙げられます。溶接した後に急速に冷えることによって固まってしまいます。そのことにより、割れやシワといった不具合が起こる可能性があります。

素材の硬さによって金型の耐久性や耐摩耗性が要求されるため、適切な金型の設計と材質選定が必要です。深絞り加工では、均一な厚みを保つことが重要ですが、ステンレスの厚みは均一でないことがあるため加工精度や成形の均一性を保つことが非常に難しいとされています。

ステンレス深絞り加工事例

樋口製作所では、深絞りの技術を活かし、さまざまな材質の深絞り加工を可能にしました。

ステンレス材においては、途中焼鈍無しでの絞り加工対応を実現しています。

深絞りの技術を活かし、絞るだけでなく、嵌め合いなどの精密さを必要とする加工も得意とします。

深絞り加工では、空気が隙間に残らないようにするための空気抜きの設計と、成形された製品のエッジコントロールが大切で、エッジの仕上げや整形に細やかな配慮が必要です。

樋口製作所では、お客様のニーズや課題感についてお聞かせいただき、コスト・品質・製品の機能面など、あらゆる角度から現状の製品を超えるご提案ができるよう、専門チームで充分な検討を重ねた上で、お客様にとって最適な工法をご提案いたします。

その中でも“深絞り”の技術に関しては、他社も驚くような技術を誇ります。

このような、ステンレス材をはじめとする高度なプレス成形に用いられる金型は設計から製造まで本社工場で行っています。お客様より製品についてご希望をお聞かせいただいてから、何工程で製作するか、どのような順序で成形するか、また工法転換によりコストダウンを叶えることができないかといったことについてチームで緻密な計算を重ねていきますので、よりスムーズな対応が大変喜ばれています。

こんなところにも樋口の技術が！？

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